2026年8月30日
かつらの知識ウィッグはどうやって留める? テープ・ピン・接着剤の違いと選び方
ウィッグはどうやって留めるのか?——答えは主に「両面テープ」「ピン」「接着剤」の3種類で、どれが合うかは髪の状態や生活スタイルによって変わります。
この記事は、広島のオーダーメイドウィッグ専門店イーブンが、新規のご相談の前にお伝えしている「基本の説明」をそのまま公開するシリーズです。良いところだけでなく、注意点も包み隠さずご説明します。
なお、どの留め方でも共通して、夜は外して寝ていただくことをおすすめしています。製品が長持ちし、頭皮も清潔に保てるからです。
① 両面テープ
頭皮に医療用の両面テープで留める方法です。1日の流れは「朝、新しいテープをウィッグに貼って装着 → 夜(ご帰宅後)に外す」が基本です。
良いところ
- つけている感じがしないほど、装着感が自然です
- テープを新しく貼り替えれば、装着力がすぐに元どおりになります
- 薄毛の範囲にだけ装着するので、ウィッグの面積が小さくて済みます。その分、価格を抑えられる可能性があります
注意点
- テープ代がかかります(1枚25円ほど・1日1枚。購入枚数によって単価が変わります)
- 毎朝「テープを切って貼る」というひと手間があります
- 装着力が強い場合、外すときに専用のリムーバー(剥がし液・税込1,420円)を使います
- 製品によっては、ネット部分用のテープ(1枚36円ほど)を別に用意し、2種類を使い分けることがあります
テープは4種類あり、用途で使い分けます
- 医療用両面テープ(黄) … 定番のロングセラー。製品の縁(肌に当たる部分)に貼る基本のテープです
- フィルム付医療用両面テープ(F黄) … 効果は定番と同じですが、片側に粘着のないフィルムが付いていて、貼るとき・剥がすときにフィルムに指をかけられるので扱いが楽です。爪でウィッグを引っ掻かずに済むので、製品を傷めにくいのも利点です
- 強力両面テープ(青) … ネット部分に貼れるテープです
- ウルトラホールドテープ … ネットにも使える最も強力なタイプで、1週間程度のつけっぱなしにも耐えます(それでも、製品を長持ちさせるために夜は外すのがおすすめです)
② ピン
地毛にパチッと留める方法です。「ワンタッチ」とも呼ばれるほど、装着も取り外しも数秒でできます。通常は5箇所ほどのピンで留めます(生え際だけ両面テープ+ピン4箇所、という組み合わせもよくあります)。
良いところ
- 毎朝の装着が数秒で終わり、テープを貼る手間がありません
- テープのような消耗品代がかからず、ランニングコストを抑えられます
注意点
- 使い始めは、髪が引っ張られるような違和感があります(個人差はありますが、1ヶ月ほどで慣れる方が多いです)
- 地毛に留める方法なので、留める場所に地毛が残っていることが条件です。また、残った地毛に負担がかかるため、毛量がしっかりあることも大切です
- 地毛に留める分、ウィッグは薄毛の範囲より5cmほど大きくなります。その分、製品価格が上がる可能性があります
- ピンには金属が含まれているため、日々の使用や力の加減で折れることがあります。歯が1本折れた程度ならそのまま使えますが、根本から折れるとそのピンは効かなくなります。残りのピンでしのぐことはできますが、縫い付け直しが必要です。当店での付け直しは1箇所 税込1,500円(ピン代込み・所要20分ほど)。予備のピン(1個 税込660円)を持っておいてご自分で縫うこともできます(縫い方はYouTubeでご紹介しています)。当店にお持ちいただく場合、予約状況によってはすぐに対応できないことがあります
③ 接着剤
当店では補助的な使い方が中心です。
- スキンタイプ(ネットではない製品)を装着する場合に使います(スキンタイプについては「製品の話」でご説明します )
- 地毛が残っている上から両面テープで留めると、テープが少し浮いて装着力が弱くなることがあります。その場合に、両面テープと接着剤を併用します
注意点: 外す際にリムーバーが必要です。接着剤は1本で1〜2ヶ月ほど使えます。
どちらを選ぶ? 〜イーブンの考え方〜
「全員にこれがおすすめ」という留め方はありません。目安はこうです。
- 薄毛の範囲が直径17cm程度までで、残った地毛の毛量がしっかりある方 → ピン
- それ以外の方 → 両面テープ(地毛が残っていても毛量が少ない場合、ピンは残った地毛への負担が大きいため、テープをおすすめしています)
ひとつ大事なことがあります。留め方は型取りの段階で決める必要があり、あとから変更できません。テープは肌に、ピンは地毛に留める前提で、ウィッグのサイズ設計そのものが変わるからです。だからこそ、最初のカウンセリングでじっくりご相談ください。なお、ピン装着の製品に「テープベース」(テープを貼れる箇所)をあとから追加することは可能です(費用はかからず、1箇所30分ほどの作業です)。
イーブンが「付けっぱなし」を扱わない理由
他社にある編み込み式など、ご自宅で外せない「付けっぱなし」の製品は、イーブンでは扱っていません。理由は3つです。
- 付けたまま寝ることになり、製品の傷みが早く、買い替えのサイクルが短くなります(経済的な負担)
- 頭皮をしっかり洗えず、不衛生になります(衛生的な負担)
- 外すために定期的に店舗へ通う必要があります(時間的な負担)
お客様に経済・衛生・時間の負担を課す方式だと考えているためです。
よくあるご質問
Q. お風呂やシャンプーはどうすればいいですか?
A. 装着したまま入浴できないことはありませんが、シャンプーでしっかり洗うと、テープの種類によっては装着力が弱まることがあります。ウィッグの本格的な洗髪はご自宅で外して行い、装着したままの洗髪は控えめに、と考えてください。ご不安な方は、ご自宅で装着したまま洗う練習をしてみるのがおすすめです。ピンは濡れても大丈夫です。
Q. 運動や汗は大丈夫ですか?
A. 問題ありません。ただし激しい運動をする方や汗を大量にかく方は、通常のテープでは装着力が弱まる可能性があります。より強力なテープや、接着剤との併用をおすすめします。
Q. 風の強い日や自転車、帽子でずれたり外れたりしませんか?
A. 問題ありません。台風の日でも、自転車でも大丈夫です(スタッフ自身が装着して自転車通勤しています)。帽子もかぶれますが、汗で髪型がぺたっと潰れることがあるので、脱いだあとにブラシや手ぐしで整えるのがおすすめです。
Q. 温泉やプール、サウナは?
A. しっかり濡らす場面では、外すことをおすすめしています。プールは強力なテープと接着剤でしっかり固定すれば入れないことはありませんが、おすすめはしていません。旅行やお付き合いなどご事情は人それぞれですので、事前にご相談ください。
Q. 朝貼ったテープは夜まで持ちますか?
A. 持ちます。大量に汗をかくことがなければ、1日安心してお使いいただけます。
Q. 寝るときはどうしますか?
A. テープもピンも、外して寝ていただくのがおすすめです。ピンは寝返りで枕に当たると痛いことがあります。付けたまま寝られるテープもありますが、製品の傷みが早くなるためおすすめしていません。
Q. テープで皮膚が荒れませんか?
A. 医療用の両面テープを使っており、荒れにくくなっています。これまで、テープの影響で皮膚が荒れた方はいらっしゃいません。肌が弱い方向けのテープもご用意があります。
Q. ピンに金属が入っているなら、空港の手荷物検査で引っかかりませんか?
A. 引っかかりません。ただしMRI検査のときは必ず外してください(MRIの機械が壊れてしまうため)。ワンタッチ式なので、その場で数秒で外せます。
Q. テープなどの消耗品はどこで買えますか?
A. 店頭のほか、当店のECサイトやLINEでのご注文(郵送)もできます。LINE注文の場合は、請求書に記載の口座へお振込みください。サブスク(even club)の方は毎月のお支払いに合算できるので、振込の手間はありません。
費用の目安まとめ(すべて税込)
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| 医療用両面テープ(黄) | 50枚 1,540円/100枚 2,970円/150枚 4,125円/200枚 5,060円 |
| フィルム付医療用両面テープ(F黄) | 50枚 1,870円/100枚 3,520円/150枚 5,115円/200枚 6,380円 |
| 強力両面テープ(青) | 50枚 2,090円/100枚 3,960円/150枚 5,775円/200枚 7,040円 |
| ウルトラホールドテープ | 36枚 1,980円 |
| 接着剤 | ドンピシャン 1,100円/THE MAGIC 1,800円(1本で約1〜2ヶ月) |
| WIGリムーバー | 1,420円 |
| ピンの付け直し(当店) | 1箇所 1,500円(ピン代込み・約20分) |
| 予備ピン | 1個 660円 |
| テープベースの後付け | 無料(1箇所 約30分) |
※テープはまとめ買いほど1枚あたりが割安になります(例:医療用両面テープは200枚で1枚あたり約25円)。250枚以上のご購入も、1枚あたりの単価は200枚のときと同じです。
※価格は2026年8月現在のものです。
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オーダーメイドウィッグ専門店 even(イーブン)/広島市中区八丁堀・完全予約制
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